こんなサギには気をつけて

消費者センターが発表している詐欺などについてお知らせしています。

活性酸素の一種を抑制する水をつくるとうたった装置

水道水を電気分解して水素を発生させることにより、活性酸素の一種であるヒドロキシラジカルを抑制する水ができるとうたった商品について、2012年度から2014年度の間に複数の消費生活センターからテスト依頼がありました。


PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワーク・システム)の国民生活センターと全国の消費生活センター等の消費生活に関する情報を蓄積しているデータベースには、同様な装置の効果や活性酸素に関する相談が、2010年度以降2015年12月末までの5年間あまりに、220件(医療機器を除く)寄せられており、特に2014年度は前年度までの2倍近くに増えていました。


そこで、水の中のヒドロキシラジカルを抑制する水をつくるとうたった商品2銘柄について調べ、消費者に情報提供することとしました。


■主なテスト結果
【表示・広告】
いずれのテスト対象銘柄も、事業者のホームページやパンフレットには、装置にかけた水は、水の中のヒドロキシラジカルを抑制することと、示されている抑制率のデータは人体に対する効果・効能を表すものではない旨の記載がみられました。


【事業者へのアンケート調査】
いずれのテスト対象銘柄も、水の中のヒドロキシラジカルを抑制する水の生成を目的とした商品であり、装置の原理や効果、性能の検証方法は全く同じでした。


【ヒドロキシラジカル消去能の検証】
事業者の検証方法で調べたところ、装置にかけた水にはヒドロキシラジカル消去能がみられましたが、発生させるヒドロキシラジカル量を多くした方法では消去率は低下しました。


■消費者へのアドバイス
◎テスト対象銘柄の広告に記載されている「ヒドロキシラジカル抑制率」は、飲用による効果を表したものではありません。人体への効果と関連付けて考えないようにしましょう。
◎ヒドロキシラジカル消去能の公的な評価方法や表示方法に関する基準はなく、試験方法や条件によって、大きくも小さくもなる数値が用いられていることがあります。広告中の数値に惑わされないようにしましょう。


国民生活センター ホームページ
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20160310_1.html#gyokai